今回は、日々仕事をしながら思ったこと感じたことなどを少し綴ってみたいと思います。
今回のテーマは「坪単価」。
家を建てようと思ってみえる方なら、誰でも一度や二度は耳にしたことのある言葉だと思います。

でも、この「坪単価」という概念、けっこう曖昧で曲者なんです。

住宅メーカーの「なんと坪単価○○円で家が建ちます！」という広告に惹かれて、実際に見積もってもらったら、広告のうたい文句とは全然違う見積書が出てきてビックリ！
よくよく説明を聞いてみると、水道、ガス、電気など絶対に必要な工事が坪単価の中には含まれておらず、別途工事だったなんて話も…。
でも、そんなあからさまなイメージ操作の意図がなくても、建物価格を坪単価で比較するのは、あまりお勧めできません。
なぜかというと…、

①標準的な１世帯家族の家を想像してみてください。
家の大小にかかわらず付いている住宅設備は、キッチン１ヶ所、ユニットバス１ヶ所、洗面１ヶ所、トイレが１階と２階に各１ヶ所くらいです。ということは、住宅設備に関する限り、坪単価は大きな家より小さな家の方が割高になります。

②総２階の家と平屋建ての家を想像してみてください。
同じ床面積でも平屋建ての家は総２階の家と比べて、基礎面積も屋根面積も２倍になります。

③これほど極端でなくても、電信柱のように寸胴な総２階の家と凸凹入り組んだ複雑な外観の２時階建てを比べてみてください。
同じ床面積でも凸凹している分だけ、確実に基礎、屋根、外壁など外気と接する面積が増えます。そして、構造材と並んで、基礎、屋根、外壁などの費用が、住宅見積もりの中で、けっこうな比重を占めているのです。

…と、ちょっと思いつくだけでも、これだけの不確定要素を含んでいるのです。
「坪単価」については、まだまだ思うことがたくさんあって、一度に語り尽くそうと思ったら、夜が明けてしまいそうなので、ちょっと中途半端ですが、今回はこの辺で。